益富地学会館企画展神岡鉱山産鉱物標本展

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益富地学会館企画展神岡鉱山産鉱物標本展

京都の益富地学会館で2018年07月28日から2018年12月22日まで開催されていた企画展「神岡鉱山産鉱物標本展」のホームページです。
会館での展示は現在は行われておりませんが、標本のウェブ公開のみいたしております。
展示企画者西田勝一　

はじめに	神岡鉱山の概要
神岡鉱山周辺地質図	神岡鉱山鉱床位置図
硫化鉱物1	２次鉱物1
脈石鉱物1	脈石鉱物2

企画展開催場所公益財団法人益富地学会館 3階
〒602－8012　京都市上京区中出水町394
TEL:075-441-3280
3階展示室：土日祝の10時から16時のみ開室
益富地学会館への行き方

展示会場の様子（現在は行われておりません）

脈石鉱物

CALCITE カルサイト方解石神岡鉱山 0005

鉄閃亜鉛鉱が圧力を受け破砕された隙間に方解石の結晶が晶出し、鉄閃亜鉛鉱を凝結したもの。釘頭状の結晶群晶で、緑色の不明鉱物を伴う。

標本の大きさ約15センチ×20センチ×8センチ。

ILVAITE イルバイト珪灰鉄鉱神岡鉱山 0004

神岡鉱山の杢地と呼ばれる灰鉄輝石を主とするスカルンには、所々晶洞が開き、その晶洞には、灰鉄輝石の結晶や方解石、珪灰鉄鉱の結晶が晶出していることが多々あった。この標本は水晶の群晶の上に珪灰鉄鉱の5ｍｍまでの結晶が多数晶出している魅力的な標本である。石英に充填された晶洞には、3センチほどの長柱状結晶が含まれることがあるが、水晶の上に来るものは例外なく小型である。神岡鉱山の珪灰鉄鉱は、国産結晶産地として量的にも質的にも突出したものである。他産地で塊状の珪灰鉄鉱を大量に産することがあるが、そういった産状で晶洞中に結晶が出ることは稀である（例：長野県竜王鉱山　山口県喜多平鉱山　大分県尾平鉱山）。

標本の大きさ約15センチ×10センチ×5センチ。

CALCITE カルサイト方解石神岡鉱山 0008

石英脈晶洞の細かい水晶の上に爪状の方解石結晶が多数晶出した標本。

標本の大きさ約12センチ×10センチ×5センチ。　

QUARTZ クオーツ水晶神岡鉱山 0009

石英脈の晶洞で、ある程度自由方向に成長した透明水晶群晶。若干の緑泥石を伴っている。神岡鉱山としては、大変透明度の高い美麗な水晶。

標本の大きさ約10センチ×8センチ×6センチ。　

APOPHYLLITE アポフィライト魚眼石神岡鉱山 0010

神岡鉱山産としては、透明で大型の魚眼石群晶。魚眼石の脈と思われる標本で、スカルンの上を覆ったり、石英脈の晶洞に水晶を伴って産する魚眼石が多い中、珍しい標本である。

標本の大きさ約5センチ×5センチ×3センチ。　

HEDENBERGITE ヘデンバージャイト灰鉄輝石神岡鉱山 0015

あまり標本的には出回ってないが、神岡鉱山は、灰鉄輝石結晶良標本を多数産出した。灰鉄輝石の晶洞は塊状の灰鉄輝石の中にあり、晶洞中には灰鉄輝石が林立し、水晶や珪灰鉄鉱の結晶を伴うことがある。

標本の大きさ約 4センチ×3センチ2センチ。　

HEMIMOPHITE ブルー異極鉱神岡鉱山 0020

茂住鉱床上部の清五郎谷では、白い異極鉱の塊が産することで有名だが、近年ブルー色を呈する異極鉱が近辺で産出し話題となった。銅を含むため青色を呈すると思われるが、分析はされていない。

標本の大きさ約 5センチ×5センチ×4センチ。　

SMOKYQUARTZ スモーキークオーツ煙水晶神岡鉱山 0021

杢地（灰鉄輝石）中の石英晶洞の結晶が煙水晶（スモーキークオーツ）となっているもの。裏面の石英の一部は紫色を呈しており。同一の石の中に二つの色合いの石英が存在する珍しい標本。柱状の珪灰鉄鉱結晶を伴う。

標本の大きさ約 15センチ×10センチ×10センチ。

CALCITE カルサイト方解石神岡鉱山 0023

杢地（灰鉄輝石）の晶洞中に灰鉄輝石の柱状結晶と小さな水晶を伴い、両錘の方解石結晶が晶出したもの。灰鉄輝石は変質しているが、その他の鉱物は変質していない点が興味深い。

標本の大きさ約 8センチ×5センチ×5センチ。　

CHRYSOCOLLA クリソコラ珪孔雀石神岡鉱山 0027

熱水変質の著しいスカルンの部分に粘土や玉髄を伴い脈状に産したもの。国産のクリソコラとしては秀逸な標本

標本の大きさ約5センチ×5×3センチ。　　

CALCITE カルサイト方解石神岡鉱山 0031

手持ち神岡鉱山の方解石結晶の中でも珍品の部類です。やや平べったい六角柱状の結晶の頭部分に釘頭状の方解石結晶がのった松茸方解石と言えるもので、全長6センチのまさに大きな釘のような形状。方解石の透明感も良く、面もシャープでお気に入りです
標本の大きさ約6×2×2センチ。　

AMETHYST APOPHYLLITE 紫水晶魚眼石神岡鉱山 0032

神岡鉱山産紫水晶と魚眼石。4-50年ほど前の産出標本で、25年前に探査課で購入させていただいた頃にはなかったタイプです。頭部だけの紫水晶群晶の一部に大型の透明な魚眼石の結晶があり、小品ながら神岡鉱山らしい組み合わせの一級標本です。

標本の大きさ約4×4×3センチ。　　

APOPHYLLITE アポフィライト魚眼石神岡鉱山 0033

神岡鉱山産魚眼石。長方形の石全面が魚眼石の結晶に覆われた魅力的な標本です。折れた鉱物の表面を魚眼石の結晶が覆ったものに見えるのですが、勿体無くて輪切りにできません。晶洞の中で外れた状態で存在し、つかむだけで採集できたと思われます。
標本の大きさ約6×3×3センチ。　

FLUORITE フローライト蛍石神岡鉱山 0038

石灰岩体の一部に産出した非常に美しい八面体蛍石の結晶集合体。板状の方解石結晶を伴います。日光(帯緑)と蛍光灯(空色)でカラーチェンジする大変美しい標本です。
標本の大きさ約7×12×6センチ。

CALCITE QUARTZ 方解石水晶神岡鉱山 0040

細かい水晶の群晶の上に、釘頭状方解石結晶が自由方向に結晶し、とても魅力的な標本です。特定の帯で包有物を含み縞状になっている点も面白いです。
標本の大きさ約6×12×6センチ。　　　

CALCITE QUARTZ 方解石水晶神岡鉱山 0041

水晶の群晶の上に数多くの大小方解石が結晶しています。方鉛鉱も伴っています。
標本の大きさ約10×20×8センチ。　　

CALCITE QUARTZ 方解石水晶神岡鉱山 0051

比較的透明で美しい水晶の群晶の上に釘頭状方解石の結晶が花開いています。
標本の大きさ約15×17×8センチ。　　

CALCITE カルサイト方解石神岡鉱山 0055

神岡鉱山産方解石。神岡鉱山産は白いものが多いのですが、稀に透明感のある結晶を産しました。結晶内部に光の干渉による七色の光が見える方解石結晶です。
標本の大きさ約6×10×6センチ。　　

CALCITE カルサイト方解石神岡鉱山 0056

釘頭状の平板結晶がつながり板状になった面白い標本です。
標本の大きさ約8×14×4センチ。　　

QUARTZ クオーツ水晶神岡鉱山 0057

神岡鉱山産としては大型の白色水晶群晶です。
標本の大きさ約10×13×8センチ。　　

QUARTZ APOPHYLLITE 水晶魚眼石神岡鉱山 0061

神岡鉱山産鉱物の名物のひとつ水晶と魚眼石結晶の標本です。大型の水晶を覆うように魚眼石が結晶し、光輝あふれるとても美しい標本です。
標本の大きさ約13×13×12センチ。　　

鉱石鉱物

SPHALERITE ルビー閃亜鉛鉱神岡鉱山 0002

水晶の群晶の裏面に方解石の結晶と閃亜鉛鉱の結晶が晶出したもの。閃亜鉛鉱は鉄分の少ないルビー赤色をした大変美しいものである。

群晶の大きさ約4センチ×3センチ。　

SILVER ORE 銀鉱石神岡鉱山 0003

石英脈の晶洞を脆銀鉱　雑銀鉱　濃紅銀鉱などの銀鉱物が充填した驚異的標本。神岡鉱山の最高品位銀鉱石。神岡鉱山の銀鉱物は、杢地と呼ばれる灰鉄輝石を主とするスカルン中の方鉛鉱に微細なマチルダ鉱として含まれているものと、母岩の熱水変質を伴った石英脈中に上記銀鉱物として含まれているものの2種類がある。神岡鉱山は銀山としてあまり有名ではないが、標本としては立派な銀鉱物を産出した。

標本の大きさ約5センチ×7センチ×5センチ。　　